産地レポート

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イサザ

いさざは「琵琶湖の味」がします。これからもいさざ漁を守り伝えていきたいですね。
いさざは「琵琶湖の味」がします。

朝方が勝負のいさざ漁

滋賀県長浜市菅浦地区は、北琵琶湖の美しい景観に恵まれた湖畔の地域。
加藤誠さんは、いさざ漁をはじめて25~26年になります。

「いさざ漁は10月から翌年の4月くらいまでです。
朝6時前に船を出します。いさざは夜中は水面近くまで浮いてきますが、朝が近くなると底に沈みます。
それを沖びき網でとります。網で湖底を引きずって、湖底にいるいさざを取るんです。お昼頃まで4回ほど網を引いて帰ってきます。いさざの他にはすじえびも網に入ってきます」

トロ箱の中には透明感のあるいさざがびっしりと。まだぴんぴんと跳ね回っています。

いさざ

漁獲量が限られている「地元の味」

「数年前までいさざは全く捕れませんでした。このままいなくなるのかな、と思っていたら去年、一昨年くらいからまた急に捕れだして。私らもなぜなのかわかりません。1日で20~30kgくらいでしょうか。漁獲量が限られていますから、県外ではなかなか食べることはできないでしょう」

いさざは4~5月に湖岸で産卵します。その後は沖合で成長し、7月頃には2cmくらいになり、湖底で生活するようになります。
そして秋口から漁期が始まるのです。

漁獲量が限られている「地元の味」

いさざ豆、どんどこ汁、琵琶湖の自然をじっくりと味わう

「うちでは、豆と一緒に炊くいさざ豆をよくやりますね。
それから、捕れたてのいさざで、どんどこ汁というのを作ります。味噌汁ですね。ネギや豆腐と一緒に炊きます。ええ出汁が出るんです。
頭の骨がかたく、少し口にさわりますが、それも味の内ではないでしょうか」

琵琶湖の北湖全域で捕れる魚ですが、漁獲量に波があるので漁をする人は減っています。今では主に琵琶湖北湖のなかでも北の方で捕られています。

いさざ漁

「いさざ漁は、菅浦地区では、昔は10杯(隻)は船が出ていましたが、今は2杯(隻)、いさざを取る漁師も私を含め3人です。でも、琵琶湖の魚独特のいい香りもしますし、私は琵琶湖の冬を代表する味わいだと思います。これからもいさざ漁を守り伝えていきたいですね」

これからもいさざ漁を守り伝えていきたいですね