ロゴマークと連動するデザインで、誠実さを感じさせる配色です。品種名のみずかがみ、こしひかりが大きく表示されており、文字の中心から左右へ末広がりに伸びていくイメージを表現しています。
滋賀県産 Organic オーガニック
湖国から未来を届ける滋賀県産オーガニック
美味しいものを安心して食べたい、大切な人に安心して食べてもらいたい、私たちが<安全安心>を望むのは、ヒトの未来、自然の未来のためにとても大切なことです。
世界有数の古代湖、琵琶湖を擁し、多くの河川や山々に恵まれた滋賀県では、千年以上に渡って受継がれる自然と共生する農業を進めてきました。
そして2019年、令和元年の新しい時代に農薬や化学肥料を一切使わない農産物を「滋賀県産オーガニック」として、国内外へ向けて発信します。
「滋賀県産オーガニック農産物」の共通ロゴマークです。滋賀の自然を象徴する琵琶湖、まわりの花のモチーフは、農産物の花をイメージし、県内各地でオーガニック農業が広がる様子を表現しています。
花全体は楕円形でオーガニックの英文字〈O〉の形を連想させ、また「環境に負担をかけない=ゼロ」の意味も込めています。
パッケージデザイン
滋賀県産オーガニック近江米「みずかがみ」
滋賀県独自の品種で、ほどよい粘りと、まろやかな甘みが特徴
滋賀県産オーガニック近江米「コシヒカリ」
県内作付けが最も多く、良質なねばりと歯ごたえが特徴
自然と生きる、自然を活かす。滋賀県発オーガニックの時代へ
琵琶湖があり、多くの川が流れる滋賀では、水の恵みを巧みに生活へ取り入れてきました。伏流水が屋内で湧き出す仕組み(かばた)や、多くの生き物を育む水郷、集落を巡る水路が人々の生活を支え、自然の力を活かした暮らしの知恵が代々受け継がれています。それらは農林水産業にも活かされ、15年前から始めた「環境こだわり農業」の取り組み面積は日本一となり、2019年には「琵琶湖と共生する滋賀の農林水産業」として日本農業遺産にも認定されています。
有機農産物と有機JAS制度
滋賀県産オーガニック農産物とは
滋賀県では県内だけでなく、地球の自然環境を視野に入れながら、持続可能な新しい時代の農業を提案するものとして、県内で栽培され、有機JAS認証を取得した農産物を「滋賀県産オーガニック農産物」と呼びます。
生活者が求める「オーガニック」
有機農産物に関する国内消費者の購入意識を調べた調査によると、調査対象とした消費者のうち、「現在購入している」人が18%、「購入したいと思う」人が65%で、8割以上の人が有機(オーガニック)に対して購入意欲があります。
また欧米など諸外国の有機食品の市場規模は、欧州で3.7兆円、米国4.7兆円と日本より一桁多く、年々増加しており、オーガニックを求める生活者は今後も増えていくと思われます。
参考資料:有機農業をめぐる事情(2018年3月、農林水産省)
滋賀県産オーガニックはこんな人におすすめ
- ●安全・安心のお米なので、ご家族や自身の健康を気遣う方々に。
- ●お米本来の旨味を楽しみたい方々に。
- ●自然にも人にも優しい暮らしを願う方々に。
滋賀のオーガニックの源流は、環境こだわり農業にあり
自然と共生する農業 日本一の取り組み
滋賀県の山々や田畑に降り注いだ雨は、400を越える川となって琵琶湖に流れ込み、人々の暮らしを支え、湖とその周辺に息づく生き物たちの「命の水」となっています。滋賀県では、琵琶湖の環境を守り、より安全で安心な農産物を届けようと「環境こだわり農業」を推進してきました。なかでも近江米はその45%が「環境こだわり米」として栽培され、環境保全型農業を実施する面積で連続日本一となっています。
「環境こだわり農産物」
4つの栽培基準
- ◎化学合成農薬の使用量を通常使用量の半分以下
- ◎化学肥料(窒素成分)を通常使用量の半分以下
- ◎泥水を流さないなどびわ湖をはじめ環境にやさしい技術で栽培する
- ◎どのように栽培したかを記録する
農薬はできるだけ使わない
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- 【種もみ温湯消毒】
- 水稲の種もみを病気から守るため、お湯で消毒しています。
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- 【粘着版の設置】
- 粘着版(黄色い板)で害虫を捕殺し野菜を守ります。
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- 【防蛾灯の利用】
- 夜は防蛾灯を設置。黄色の光が夜行性の害虫を寄せつけません。
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- 【草刈機による管理】
- 草刈機による管理で、田畑に隣接する場所で除草剤を使用しません。
琵琶湖を汚さない工夫
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- 【浅水代かき】
- 田植えの前に代かき作業。田んぼから水が出ていかないようにします。
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- 【土中施肥】
- 田植えの際、肥料を土の中へ埋めて、流れ出にくいようにします。
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- 【パトロール】
- 田んぼから水がもれ出ていないか生産者が自主的に見回ります。
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- 【止水板】
- 代かき期に田んぼから水が流れ出ないよう、排水口に板を設置します。
日本農業遺産に認定!
「環境こだわり農業」をはじめ、「魚のゆりかご水田」や琵琶湖漁業など、先人から受け継がれてきた「琵琶湖と共生する農林水産業」が、2019年2月「日本農業遺産」※に認定されました。
全国を牽引してきた滋賀の取り組みは、維持・拡大を図りつつ、「滋賀県産オーガニック」としてさらに進化し、新たなステージを迎えています。
※重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域を農林水産大臣が認定する制度。
国内で15地域が認定されている。(2019年3月現在)
※「世界農業遺産」の認定に向けて、現在FAOに申請しています。
命を育む「魚のゆりかご水田米」
その昔、琵琶湖と田んぼは水路でつながり、魚たちは自由に行き来していました。産卵期に大雨が降ると、ニゴロブナやナマズなどは琵琶湖から水路をとおって田んぼにのぼり産卵。ふ化した稚魚は、エサとなるプランクトンが豊富で外敵が少ない田んぼですくすくと育ち、田んぼは「魚のゆりかご」としての役割を持っていました。
昭和40年代以降、田畑や道路の整備が進み、生産性の向上や農家経営の改善、交通の利便性の向上が図られ、琵琶湖と田んぼの連続性が失われて、魚が田んぼにのぼりにくい環境となってしまいました。
滋賀県では、「魚のゆりかご水田プロジェクト」を2001年にスタート。
かつての命溢れる田園風景を再生しようとする試みです。
農家が排水路に設置した魚道を通って田んぼにのぼった魚が、田んぼで産卵・繁殖している状況を確認。"環境こだわり農業"を実践し、かつ除草剤を使用する場合は、水産動植物に影響を及ぼすものを除くなど、魚にやさしい田んぼでつくられたお米を「魚のゆりかご水田米」として認証しています。
関係者によるコメント
「滋賀県がオーガニックを推進していくことで、
近江の農畜水産物全体を海外へアピール!」
「一物全体」。余すことなく、その生命の全てを頂くことで、栄養価のバランス、密度を高めると同時に、廃棄も減り、環境への負荷も軽減できます。
ただ、その食材をまるごと食べることに不安があると、せっかくの生命力を活かすことができません。
有機農産物は、その不安を減らし、取り除くことができる一策であり、そのことが、美味しさにもつながると思います。
私は公認スポーツ栄養士として、これまで多くの国内外のアスリートを栄養面からサポートしてきました。
海外では、有機農産物に対する関心、需要が高く、特にお米は玄米を望むアスリートが多いですね。もちろん安全性は最優先されます。
これから滋賀県がオーガニックを推進していくことは、近江の農畜水産物全体を海外へアピールするきっかけになると思います。
また、県民一人一人の食の価値観において、「滋賀オーガニック」が、近江の農畜水産物を選ぶ際の選択肢の一つとなればいいな、と思います。
立命館大学スポーツ健康科学部
海老久美子 教授
「滋賀県がオーガニック」に期待!
田んぼには10年以上農薬や化学肥料を使っておらず、生態系が豊かでエサも豊富。野鳥等が憩いの場を求めて遊びにきます。
最初は家族と自分が身体を壊し、身を守るためでしたが、子供たちも安心して食べられるお米を作ろうと試行錯誤するうち、有機栽培に行きつきました。
有機について学ぶため、国内外へよく足を運びました。欧州ではオーガニックに対する意識が高く、流通も「あなたの買物が農家の応援になる」という考え方です。うちの有機栽培米を購入してくれるお客様も「安全で美味しいから」というだけでなく、20年以上、有機栽培に取り組んできた「生き様」を見て、応援してくれているのだと思います。固定概念に縛られず、自分の子供や孫に自慢できるような農業をめざして、仲間たちとよいお米を作り続けます。
有機栽培米の生産者 Aさん
「仲間と納得できるお茶づくりをめざす」
昔から日本人の暮らしの中に息づき、親しまれてきたお茶。
生産者として安心して飲んでいただけるお茶づくりの必要性を感じ、農薬・化学肥料に頼る近代農法ではなく、有機栽培を始めました。
当時、国内ではまだお手本が少なく、害虫の発生に苦しめられ、試行錯誤を繰り返す日々。数年後ようやく害虫を駆除できる天敵を発見し、その恩恵にあずかって、人と自然が一体となったお茶づくりを続けています。
有機栽培は収量も少なく、手間もかかるため、取り組む生産者は多いとはいえません。ただ最近はオーガニックのお茶を求めるお客様から問い合わせをいただく機会が増え、時代の変化を感じています。
また同じ志を持つ仲間たちと有機栽培を拡大する挑戦が始まり、自身が納得できるお茶を今後も届けていきたいと思います。
有機栽培茶の生産者 Bさん