産地レポート1 にんじん
寒くなればなるほど、にんじんは甘くなります!
甘くておいしい「多賀にんじん」
ときおり雪が吹き付ける厳冬の畑で、にんじんの収穫は続きます。
滋賀県多賀町の清水孝一さんは仲間8人と「多賀にんじんクラブ」を作り、にんじんを生産しています。
「にんじんを作り始めたのは、30年ほど前ですが、『多賀にんじん』のブランドで販売したのは、5年前からです。うちでは西洋にんじんの『陽明五寸』という品種を中心に栽培しています。この土地に合ったのか、高い評価をいただいています」
「多賀にんじん」は肌がきれいで、形もそろっていると高い評価を得ています。また、一般のにんじんよりも糖度が高く、甘くておいしいにんじんと評判です。
「主に長浜の市場に出荷していますが、おかげさまでブランドとしてもだんだん知られるようになりました」
厳冬の手作業
しかし、畑は厳しい寒さ。葉っぱは数日前の積雪でしおれています。
「葉っぱがしおれても根っこは大丈夫です。寒さが増すと、甘味も増していきます」
「この畑は晩秋から初夏にかけては小麦畑です。にんじんは小麦を収穫した後の8月初旬に種を蒔いて、間引いたり、草取りをしたりしながら大切に栽培します。11月中旬から3月上旬まで出荷します。
私の畑では、草取りなどの作業も、収穫も全部手作業です。寒い中で腰を曲げて作業をするのは大変ですが、おいしいにんじん作りのためには欠かせない作業ですね」
こうして収穫されたにんじんは、土を落として水洗いされ、選果場でサイズごとに仕分けられ、袋詰めして出荷されます。この作業も農家の主婦のみなさんによる手作業です。
「若い人たちは、忙しいときは手伝ってくれますが、なかなか跡継ぎはできません。でも『多賀にんじん』をどんどん広げていくことで、後継者も育ってくるのではないかと思います。これからもがんばります」
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