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トマト~訪ねた人 甲賀市「つつみ農園」堤一弘さん~

加熱することでおいしくなるトマトに着目

トマト 甲賀市「つつみ農園」堤一弘さん

6種類のミニトマトが彩るカラフル農園

「祖父も父も農家でした。父の代で農園を終えるつもりだったのですが、私はなくなるのは惜しいと思い、5年ほど前に会社員を辞めてここを継ぎました」。淡々とした口調でそう語るのは、「つつみ農園」3代目の堤一弘さん。

主に野菜はトマトとキュウリを栽培品目に、甲賀市水口町で営農されています。トマトづくりは、4月から7月中旬まで収穫する春作と、9月中旬から12月下旬まで収穫する秋作の年2回。ハウスの中に入ってみると、大きさも色も異なるさまざまなトマトがずらり。一般的なトマトだけではなくミニトマトや高糖度トマト、さらには調理用トマトも育てています。特にミニトマトは種類が多く、赤色の「あまっこ」「ラブリーさくら」、オレンジ色の「オレンジ千果」、黄色の「キリちゃん」、緑色の「サリーナエメラルド」、紫色の「トスカーナバイオレット」と、合計5色6種類。品種ごとに栽培方法や肥料成分の配合を変えているそうです。「肥料は自家配合しています。海外の肥料も扱うメーカーと相談しながら、それぞれの品種ごとに、適した時期に適したものを与えることにこだわっています」

オレンジ色の「オレンジ千果」

紫色の「トスカーナバイオレット」

オレンジ色の「オレンジ千果」と紫色の「トスカーナバイオレット」。カラフルなミニトマトがいっぱい!

加熱しておいしくなる調理用トマトはなんにでも合う

「農家として、お店や消費者に提案できることを増やしていきたいと思って、昨年からは、サンマルツァーノリゼルバ、シシリアンルージュという調理用トマトを始めました」

調理用トマトのサンマルツァーノリゼルバ調理用トマトのサンマルツァーノリゼルバ。楕円の形がイタリアントマトを主張する

サンマルツァーノリゼルバの大きさは、成人男性の手の指三本程に乗る大きさサンマルツァーノリゼルバの大きさは、成人男性の手の指三本程に乗る大きさ

リコピンの含有量が一般的なトマトの5倍で、その他総合的に栄養価が高いといわれる調理用トマト。生でも食べられるということで食べてみると、通常のトマトに比べてゼリー部分が少ないため皮に弾力があり、ジューシーな旨みが口のなかに広がります。スープ、ソテーはもちろん、ちょっと変わり種の味噌汁やおでんなど「基本的にはなんでも合う」と堤さんは教えてくれました。加熱調理しても煮崩れしにくく、それでいて調理で旨みが凝縮する、さらに冷凍保存も可能なこのトマトに今後の手応えを感じているそうです。

また、徹底的な水の管理でできる糖度8%の高糖度トマトも栽培。こちらはトマトらしさを残しつつも他品種とは違う甘さを感じられてデザートにもぴったりです。「水を少なくする"しぼり栽培"で甘さを出しています。大玉トマトの品種でも実の水分量が減るのでやや小さな実になります」

これらバラエティ豊かなつつみ農園のトマトは、地元の道の駅やスーパーだけではなく、農園内の直売所でも購入することができます。収穫時期の午前中に営業していますので、もぎたての味を楽しみに、ぜひ足を運んでみては。

直売所営業中には、農園内に幟(のぼり)が立つ。赤いトマトのイラストが目印直売所営業中には、農園内に幟(のぼり)が立つ。赤いトマトのイラストが目印

もぎたて新鮮トマトが所狭しと並ぶ直売所内の様子。もぎたて新鮮トマトが所狭しと並ぶ直売所内の様子。タイミングによっては期間限定セールも

"見て楽しめる魅力的な農業"を展開したい

今後は、ブドウなどでよく見られる吊り下げ型の「棚栽培」でトマトづくりをしたいという堤さん。これまでの少量土耕培地耕に比べて作業工数が減り、栽培時期をずらせることに魅力を感じているとのこと。

「作業負担が減りますし、上から枝が垂れ下がってくるので"見て楽しめる作物"になるかなと。お客さまに見てもらって喜んでもらえるような農園になれば、トマト狩りなども開催できるようになるかもしれません」。そんな堤さんの農園経営理念は「面白い農業で人を幸せにする」こと。今後の目標を淀みなく語る姿に、秘めた強い想いを感じ取ることができました。

農家としての展望を語る堤さん農家としての展望を語る堤さん

(取材日:2020年6月2日)

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