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カボチャ~訪ねた人 高島市 桂田孝司さん~

ホクホクのカボチャで高島の地産地消に貢献

カボチャ「高島市」桂田孝司さん

手軽な調理でおやつにもなるのが魅力

高島市今津町から水坂(みさか)峠を越えて福井県に向かう国道303号線。
今津〜小浜の道のりが九里半(くりはん)(約38キロ)あったことにちなみ「九里半(くりはん)街道」と呼ばれています。その街道沿いに圃場を持つ農家の1人、桂田孝司さん。元々は市役所職員として働く傍ら米をつくる兼業農家でした。2013年、58歳のときにカボチャづくりを始め、市役所定年退職後も精力的に続けています。「使われていなかった水田を有効活用しようと思って、グループで始めたときに、街道の名前をとって"九里半(くりはん)農場"と名付けました。水田でしたが水はけがいいので、畑としても使えました」と桂田さん。現在は一人で取り組んでおり、街道沿いの約17.5アールの圃場で年間2トンほどの収量を上げています。

桂田さんがつくっているのは「ほっこり133」という品種。ホクホク感の強い粉質タイプのカボチャです。高島市今津地域にて栽培に力を入れており、収量は決して多い方ではないですが、甘みが強くおいしいと評判です。ねっとりした食感の粘質のカボチャは煮物に向きますが、粉質のカボチャはホクホク感を生かすために軽く焼くのがおすすめと教えてくれました。実際に焼いて食べてみると栗のような柔らかい食感と甘みに、味付けの塩がちょうどいいアクセント。ついつい何度も手が伸びてしまう一品です。

カボチャのバターソテーバターソテーにしたり、スライスしたものを電子レンジでやわらかくしてオリーブオイルと塩をかけるだけで、サラダやおやつ、料理のちょっとした付け合わせにもなるのがグッドポイント

カボチャを収穫する桂田さんカボチャを収穫する桂田さん。今年は自宅の周囲にある畑も含めて過去最高の282株を育てました

農業は毎年が1年生

桂田さんは、生産履歴を残すため日々の作業内容をノートに記録しています。ノートには、定植や収穫開始の日付け、収穫の個数や生育の様子、さらに、天候などによる被害なども事細かに書かれており、いつでも過去の作業を振り返ることができます。
「とは言っても、農業は毎年が1年生ですよ。自然を相手にしていますから、過去の記録があっても参考にならないことも多いです」と桂田さんは、農業の難しさを語ります。

しかし、毎年新しい気持ちで農業に向き合う中でも、経験は生きるときがくるものです。経験の蓄積と丁寧な記録は、毎年の進歩に確かにつながっています。

畑に広がるカボチャカボチャは親づるの本葉が4~5枚のとき、芯を止めて子づる3~4本を伸ばします。子づるから孫づるがどんどん分岐しますが、株元に近い孫づるは除去しておくことで、株元から遠くによい実ができます

収穫したカボチャヘタの部分:花梗部(かこうぶ)がコルクのようになったら収穫どき。固くて切るのが大変なほどおいしいのがカボチャです

地産地消に貢献するカボチャづくり

カボチャの主な収穫期間は7月下旬から8月下旬のおよそ1カ月間ですが、孫づるからさらに伸びてできる、規格より小さな実も含めると、秋まで収穫は続きます。

「やっぱり収穫は喜びややりがいを感じます。それにご近所にカボチャを分けると必ずおいしいと言ってくださって、とても嬉しい気持ちになります」と桂田さんの顔がほころびます。

収穫されたカボチャは、主に農協を通して県内のスーパーへ出荷されるので、各所で桂田さんのカボチャを購入することができます。個人でも地元のAコープと直取引を行っており、ここには小さいカボチャも並びます。使い切りやすいサイズで、単身世帯や二人暮らしの世帯に喜ばれているそうです。また、高島市は現在、小学校給食の地産地消に力を入れており、この取り組みに大いに賛同する桂田さんは出荷用のカボチャの一部を給食センターへ提供しています。地産地消の推進はフードマイレージを減らすことにもつながります。

「これからは地域ごとの自給自足の時代だと思っています。少しでも地元を支える力になれたらいいですね」
桂田さんの地元に貢献するカボチャづくりは、これからも続きます。

カボチャづくりの良いところを語る桂田さん「他の野菜に比べて時間に追われないところが自分に合っているのかもしれません」とカボチャづくりの良いところを教えてくれました

(取材日:2020年7月31日)

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