近江牛生産者 橋場 芳秀さん(近江八幡市安土町)
【水と飼料にこだわった近江牛】
「人間が一人一人違うように、牛も一頭一頭違うんです」。そう話すのは、年間130頭ほどの近江牛を出荷する橋場牧場の橋場芳秀さん。「本当においしい肉を日々追及しています」と真剣なまなざしで語ります。
とりわけ水と飼料にはこだわりがあるそう。「おいしい肉をつくるには、牛の健康が何より大事。牛に与える水も、水道水からカルキや塩素をぬき、ミネラル成分を加えて飲ませています」と橋場さん。牛の胃の中の微生物と水道水の成分が合わずに、牛が体調を崩したりしないよう、できるだけ自然に近い水を与えています。
飼料も近隣の米農家さんの藁を使い、逆に、牛糞などは発酵させて肥料として米農家さんに使ってもらっているそうです。牛だけでなく環境にも優しい循環型農業ですね。
三大和牛のひとつで、肉用牛としては最長の400年の歴史を誇る近江牛。そんな滋賀を代表する食材とも言える近江牛のおいしさを追求し、橋場さんの工夫と研究を重ねる日々は続きます。
おすすめ農家メシ
橋場さんのおすすめは、自宅でも簡単に作れる「ローストビーフ」です。まず、肉の表面をフライパンであぶり焦げ目をつけます。その後、180度に熱したオーブンで30分程度火を通します。オーブンから出したら、すぐにアルミホイルにくるみ、2時間ほど寝かせれば出来上がり!ぜひ、橋場さんが育てた近江牛のおいしさをローストビーフで味わってください。
(取材対象者:橋場芳秀さん(35)(近江八幡市安土町))
(掲載日:平成31年2月8日)