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産地レポート 椎茸

しいたけ

甲賀市で椎茸を栽培する中本清治さん
時間かけて、手間かけて、愛情いっぱいのおいしい原木椎茸を作っています。

どんぐりから、椎茸栽培を考える

「ええときに取材に来られましたね」
甲賀市で椎茸を栽培する中本清治さんは、笑顔でそう言いました。
「これから、ええ椎茸が出てくるんです」
鈴鹿山脈のふもと、まだ雪があちこちに残る厳しい寒さの山中で、肉厚でおいしい椎茸は育っています。

厳しい寒さの山中で育つおいしい椎茸

中本さんが椎茸と出会ったのは45年前、植林が進む中、コナラやシデに椎茸の菌を植えたのが始まりでした。
「広葉樹を伐採し山に捨てるより活かしていこうと考えたのです。しかし、木はいずれは無くなるので、それなら、椎茸に一番合うクヌギの木を植えるところから始めよう、と考えつきました」

中本さんは、クヌギをどんぐりから育てました。時間がかかり、根気のいる仕事でした。

椎茸に一番合うクヌギの木のためにどんぐりから育てる

「最初の頃は雑菌に食いつかれ失敗の連続でしたが、若い頃は勉強やと思って頑張りました。」
奥さんのさよ子さんは販売の担当です。
「当初は、冷蔵庫も乾燥機もなかったので、なんとかしなければ、とお昼休みの時間帯に近くの会社や役所などに売りに行きました」

365日目が離せない

今、中本さんの4haの椎茸園には3万本のホダ木が並びます。山の斜面に規則正しく並べられたホダ木の大群はまさに壮観。

4haの椎茸園には3万本のホダ木が並びます

「椎茸は直射日光が当たるところは苦手です。木漏れ日が当たる程度の山の斜面がいいんです。春(3月下旬~4月末)、秋(10月末~11月末)が収穫期です。原木の種類やホダ木を置いてある場所で、椎茸の質や大きさも変わります。」

なんでも、ホダ木にドリルで穴をあけて、菌を植え付け、収穫するまで椎茸は1年かかるとのこと。特に梅雨前は雑菌が増えてくるので、気を使うのだそう。
椎茸は日々刻々状態が変わります。中本さんは広い椎茸園を毎日見て回ります。

収穫するまで椎茸は1年かかる

一年中出荷するために、ハウス栽培も欠かせません。
「冬はハウスを薪ストーブで暖かくして、夏は冷たい地下水を使って、生産調節をします。難しいし、手間もかかりますけど、それだけおいしい椎茸ができるんです」

ハウスでも椎茸を栽培

また、中本さんは乾燥椎茸も作られています。
「乾燥椎茸は進物にも使われます。乾燥の仕方で椎茸の品質が変わってきます」

こ乾燥椎茸も作られています

全国にファンがいる「甲賀の椎茸」

「ええ椎茸は、生の場合カサが大きく開いていないもの。大きい方が食べごたえはありますが、カサが開いたものは胞子が飛んでしまっています。カサが丸いものは栄養価も高いんです。また乾燥椎茸の場合はカサにきれいにひびが入ったものが高級品です。これを『花ドンコ』といいます」
中本さんの努力の甲斐あって今では「甲賀の椎茸」はブランドとなり、全国に愛好者がいます。

「甲賀の椎茸」ブランド

では、椎茸はどんな食べ方をするのが一番おいしいのでしょうか?
「ヒダを上にして火であぶると、水滴が出てきます。ひっくり返さずに、そこに塩を少しかけて食べるのが一番です。椎茸は胞子がおいしいんです。それをまるごといただくわけですね」

椎茸は胞子がおいしいんです

築200年を超す重厚な家屋。数十年前まで自宅にしていましたが、今は少し離れたところに、この家屋は椎茸栽培に利用しています。
一時は5人いた生産者仲間も今は中本さんだけ。74歳になる中本さんですが、毎日、精力的に椎茸作りに励んでいます。近くに住む娘さんもお手伝いをしています。

椎茸栽培に利用されいる築200年を超す重厚な家屋

「椎茸狩りや、椎茸栽培見学の方など遠くからも来られます。椎茸はみなさんの健康増進に役立つ素晴らしい食物です。これからも生涯現役で『甲賀の椎茸』を作り続けていきたいですね」

これからも『甲賀の椎茸』を作り続けていきたいですね

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