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木の芽きほんのき

葉、花、実、木が全て利用できる!

ミカン科サンショウ属の落葉低木。北海道から屋久島までと朝鮮半島の南部に分布しています。葉(木の芽)は吸い口や彩り、あえものに、花や実(山椒)は佃煮に、硬くなった実は粉に、樹は固いことからすりこ木や杖にと、全てを利用してきました。庭先に山椒の木が植わっている家が多いのは、こうして季節に応じた恩恵を得るためと、魔除けの意味もあったようです。

日本最古の香辛料

縄文時代の遺跡の中から山椒の入った土器が出土していることから、日本最古の香辛料といわれています。魚の生臭みを消すためなどに古くから使われてきました。現代もウナギに山椒は欠かせません。これは生臭みを消すとともに食欲を増す働きもあるからです。東北では山椒に含まれる魚の動きを鈍くする成分を使った漁が行われていたという記録もあります。また、整腸や健胃、駆虫などの作用があるといわれ、奈良・平安時代から薬用として利用されてきました。

古名は「はじかみ」!?

調味料が山椒と塩だけだった時代、実がはぜることから「はじかみ」と呼ばれていましたが、中国の呉から生姜が伝来して「呉はじかみ」と呼ばれるようになり、やがて「はじかみ」が生姜を指すようになったといわれています。

また、「木の芽(このめ)どき」「木の芽立ち」など、精神的に不安定になりやすい時期のことをいいますが、この「木の芽」は山椒とは無関係。3~4月の木々が芽吹く時期は、気温が安定せず、寒暖差が激しいため体調を崩しやすく、進級、進学、転居、異動などの環境の変化でストレスにさらされやすいため、心身の不調が出やすいことからいわれる言葉です。

選び方と保存方法

選び方と保存方法

小葉が詰まって柔らかく、色の濃淡が少なくて光沢があるものを選びます。香りが命なので新鮮なうちに使い切るのが一番ですが、保存するなら、乾燥しないように濡れた布巾に挟み、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。

これは便利! 木の芽棒

これは便利! 木の芽棒

「木の芽棒」は、木の芽が重ならないようにラップでくるくる巻いて冷凍したもの。生の葉に比べると香りは少し落ちますが、必要な分を凍ったまま刻んでごはんに混ぜれば「木の芽ごはん」に。ほかにもパスタにからめたり、あえものに散らしたりして手軽に使えます。
(清水クッキングスクール 清水厚子先生談)

美味! 納豆やバターに

フレーバーバター「木の芽バター」

「木の芽納豆」

木の芽はさまざまな料理に活用できます。よく知られている「木の芽あえ」は、すり鉢ですった木の芽とタケノコなどをあえますが、木の芽だけで緑色を出そうとすると大量の木の芽が必要なため、ホウレンソウの葉を1~2枚ゆがいてすり、色付けに足すことがあります。
また火を通すと香りが消えてしまうので、香りを生かすようあっさりした味つけにしたり、炒めものに使う時も最後に入れるなどの注意が必要です。
木の芽の小葉を細かく刻んでバターに混ぜ込めば、「木の芽バター」のできあがり。いつものトーストがおしゃれに変身します。同じように、細かく刻んだ木の芽を納豆に混ぜれば、「木の芽納豆」が楽しめますよ。
(清水クッキングスクール 清水厚子先生談)

清水厚子先生
清水厚子先生

出典:
「日本のハーブ辞典 身近なハーブ活用術」(村上志緒著、東京堂出版)
「新特産シリーズ サンショウ」(内藤一夫著、農山漁村文化協会) 他

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