キャベツの家系
キャベツはアブラナ科の野菜で、江戸末期に日本にやってきました。アブラナ科野菜の中では、芽キャベツ、コールラビ、ブロッコリー、カリフラワーなどと同じで、青汁の材料として利用されるケールを基としています。花材の葉ボタンもケールから生まれたキャベツの仲間ですが、キャベツより先に日本で生まれ、世界に広がっています。
(参考:おいしいクスリ 食べもの栄養事典)
消化酵素・ビタミンU
キャベツの効用で一番に思い浮かぶのは、胃を整えることではないでしょうか? キャベツをイメージさせる胃腸薬が市販されているほどですから。実際、キャベツに含まれるビタミンU (S -メチルメチオニン)という成分が胃での消化を促します。他にもビタミンCが豊富で、キャベツの葉を1、2枚食べればなんと1日の所要量の40%をまかなえるほど。カルシウム、カリウムなどのミネラル成分も豊富なので、キャベツは毎日積極的に取りたいものです。
(参考:おいしいクスリ 食べもの栄養事典)
巻きがかたいのが美味しいサイン
美味しい冬キャベツを選ぶポイントは、巻きがかたく、しっかり葉がつまり、ずっしり重みのあるものを選ぶのがコツです。また、芯の部分の切り口が新しいものを選びます。古いものにはひびが入っていたり、割れていたりすることがあります。
低温加熱で甘み倍増
キャベツはじっくり低温で加熱することにより、甘みがどんどん増し、野菜とは思えないほどの甘みを味わうことができます。ただ、キャベツに含まれるビタミンCは水溶性で、熱に弱いのが特徴です。生食やジュースでとるのがお薦めですが、鍋やスープ、ロールキャベツなど加熱により流れ出した成分も一緒にとれる料理にすると栄養分を逃さず摂取することができます。
料理別の切り方は?
キャベツは、料理別に千切り、ザク切りなど切り方を変えると食感や味が変わって美味しくいただけます。
■千切り
付け合わせやサラダにおすすめ。シャキシャキとした歯ごたえを出すために芯と包丁を水平に保ち、繊維に沿って切ります。一方、芯に対して包丁を垂直にして切ると、繊維が切断されやわらかくなり、芯の凸部分のプチプチ感を楽しめます。
繊維に沿って切ったもの
繊維を切断して切ったもの
■ザク切り
炒めもの、ゆでもの、蒸しもの、生食や浅漬けなど、どんな料理にも使えます。切り方は、葉を1枚ずつはがし、芯を取り除き、縦に3、4等分して重ね、次に横向きに置いて食べやすい大きさにザクザクと切るだけです。
長期の保存は水分を逃さない
キャベツを丸ごと一玉買うと、使い切れずに余らせがちに。上手に保存すれば約2週間は鮮度を保つことができるので、保存方法を覚えておくと良いでしょう。まず、芯をくりぬき、水で濡らしたキッチンペーパーをつめ、ラップをかぶせてふたをします。それを新聞紙などで包んで、芯を下にして冷蔵庫で保存します。時々、キッチンペーパーに水を染み込ませます。