産地レポート なばな
サラダでもおいしくいただける、みずみずしいなばなを作っています。
「野菜」としてのなばなのおいしさを味わってほしい
「まずは、なばなをそのまま食べてみてください」
滋賀県守山市でなばなを生産する「なばなおうみの会」の林浩太郎さんは、畑から摘み取ったなばなを手渡してこう言いました。
「しゃきっ」とみずみずしい繊維が断ち切られる食感がして、口の中にほのかな甘みが広がります。そしてなばな特有の苦みやえぐみはほとんどありません。
「そうなんです。採れたてのなばなは、花だけでなく軸もおいしいんです。私はこのおいしさを子どもたちに食べてもらいたいんです」
なばなは、稲刈りが終わった田んぼで栽培し、11月初めから収穫します。
なばなには早生、中生、中晩生、晩生と収穫時期の違う品種があるので、4月いっぱいまで収穫が可能です。
「試行錯誤をして、土地に合う品種を厳選しています。有機質肥料を使うなど、土にもこだわっています」
林さんは6年前、サラリーマンをやめて農業生産者になりました。
「定年前でしたが、しっかり農業をするつもりでやめました。米作りのかたわらに作るのは、このあたりでは春菊が多いのですが、私はなばなを選びました。1年目で1畝、2年目で2畝、3年目で7畝と少しずつ栽培面積を広げました。
『おうみんち(JAおうみ冨士)"』さんが、声をかけてくださり直売所で販売させていただいているうちに、すこしずつ知られるようになりました」
「やっぱり、売っていくためにはしっかりとしたブランドを作っていかないとダメだと思います。そこで『なばなおうみの会』を作りました。現在、メンバーは5人。オリジナルのパッケージも作りました。また、農業にやりがいを感じてくれる若い後継者もできました。
私たちは、サラダでも食べてもらえるみずみずしいなばなを、これからもどんどんお届けしていきます」
取材地(守山市)の観光施設
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